腸閉塞という病気

便秘に悩む女性

大腸や小腸は、飲食物の栄養分などを吸収し、余分な物を便として肛門から排出させる消化器官の一つである。大腸や小腸の代表的な病気に腸閉塞がある。腸閉塞は、飲食物やガスが腸の中で滞留してしまう病気で、加齢のため腸の働きが衰える高齢者に発生する確率が高い。 腸閉塞の症状には、針で刺したような耐えがたい腹痛、吐き気、嘔吐、脱水、発熱などがあり、重症化するとショック状態に陥り死に至るケースも少なくない。腸閉塞のタイプには、発症する原因から大きく分けて機械的腸閉塞と機能的腸閉塞の二種類がある。 前者は、外部から何らかの力が加わることで腸管が狭くなり、飲食物が通過できなくなる状態で、後者は、腸がけいれんなどを起こして正常な働きをすることができなくなり、飲食物が滞留してしまう状態である。

腸閉塞は、発見が遅れると重症化し死亡する確率が高くなるので、適切な検査の実施と早期の治療開始が重要になってくる。検査方法としては、まず医者による視診、打診、聴診、触診などの簡単な検査をおこない、疑いがあればエックス線検査、超音波検査、内視鏡検査、造影CT検査などの精密検査で判断することになる。 腸閉塞の治療方法は、大きく分けて保存療法と手術療法の二種類がある。保存療法は、鼻や口から、閉塞部位により胃管やイレウス管を挿入して、腸内にある滞留物を除去する方法である。この時、絶食状態を保たなければならないので、栄養分の点滴と感染症防止のための抗菌薬の点滴が必要となる。 手術療法は、手術による外科的治療のことで、保存療法で症状の改善がみられなかった場合や症状が重篤で緊急を要する場合に開腹し、腸が壊死しているときは腸の一部を切り取る処置などをおこなう。